この工場の敷地内には、「ピスコ博物館」というのがありまして。
ピスコにまつわる様々な歴史を学ぶ事ができます。
この博物館と、工場見学(そしてピスコのテイスティング)を目当てに、大勢の観光客が来るわけです。
私が訪問したのはシーズンオフの冬なので、お客さんは数組しかいませんでしたが。夏になると、毎日1000人を超える観光客が押し寄せるのだそうです。
すごいですね。
では、階段を降りてピスコ博物館へと入りましょう。
なんだか、秘密の蔵のような雰囲気です。
階段を降りて見上げると、ちょうど向こうに山の頂が見えます。
きれいな配置ですね。
こういう風になるように、計算して設計したのでしょうか。
博物館には、ピスコにまつわる様々な展示物があるのですが。
中にはこんなものも。
わかりますか?
大昔、この渓谷に住んでいた古代人が、岩に描いた絵です。
極端に雨が少ないので、こういった太古の絵が、そのままの形で見つかるのだそうです。
とても可愛い絵ですね。じっと見入ってしまいました。
水道も車もない大昔に、古代人は、どうしてこんな山の中で暮らしていたのでしょう。不思議です。
やはりこの地域は、なにか神聖で特別な場所なのかもしれません。
こちらは、ピスコにまつわる歴史年表です。
実はピスコというお酒は、その発祥地を巡って、チリとペルーで争いがあるのだそうです。
お互いに、「うちが元祖だ」と張り合っているんですね。
これが「ピスコ戦争」と呼ばれる戦いです。
チリとペルーは、領土を巡って実際に戦争した歴史もありますし。
世界どこでも、お隣の国との関係というのは複雑なものですね。
その他、昔の蒸留器具や、ビンテージもののピスコなども展示され。
なかなか見ごたえのある博物館でした。
では階段を上って、地上に戻りましょう。