ぼっこメモ

メモですから、ほんと。メモです。

福島 ぬる湯温泉 旅館二階堂(3日目)クエン酸の謎、胡々里庵の蕎麦、猿の軍団

 朝からゆっくり、ぬる湯に浸かる。
 なんとも贅沢で、幸せな時間です。

 温泉には、二人の先客がいました。
 若い二人の男性です。

 初日に、湯船に浸かりながら窓の外の緑を眺め、
 「きれいだなあ」
 「いつまでも入っていられるね」
 と話していた、あの二人なのですが。

 この朝は、二人で湯につかりながら、
 温泉談義のような話をしていました。
 どうやら、二人であちこちの湯を巡り歩いているようです。
 いいですね。

 私も一緒にぬる湯につかり、目を閉じて、
 その話を聞くともなく、耳を傾けていると。
 一人がこう言いました。

 「ここの温泉、酸味があるんだよ、飲んでみるとわかるよ」

 へえ〜、と思いました。
 これは確かめてみなければ。

 すぐに試すのも、二人の手前、なんとなく恥ずかしいので。
 二人が浴室を出て行った後で、やってみました。

 ざばざばと流れ出る湯口へ手を差し伸べ、
 すくって口に入れてみます。

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 驚きました。
 確かに、とてもはっきりとした酸味を感じます。
 それも、クエン酸の酸味です。

 もう一度、お湯をすくって飲んでみます。
 舌でしっかりと味わい、確かめます。

 うん、間違いありません。
 これは明らかに柑橘系、クエン酸の味です。

 一体どういうことなのだろう?
 私はひとり、ぬる湯の中で体を伸ばし、考えました。

 温泉は、地中深くから湧いて出るものです。
 そのお湯が、柑橘類のクエン酸を、なぜ含んでいるのだろう?

 それともこれは、クエン酸に似ているけれども、
 クエン酸とは違う、何か別の酸なのだろうか?

 考えても考えても、分かりませんでした。
 謎です。

 壁に貼られている、温泉の成分表を、
 上から下までじっくりと読み返してみました。

 しかし、その成分表に、酸についての記述はありません。
 金属類については、含有量などが結構詳しく書かれているのですが。

 私は、うーむ、と深く唸りながら、1時間ほどで湯を上がり、
 部屋に戻ったのでした。


 部屋に戻り、こたつを覗いてみると、茶トラはいなくなっていました。
 また、どこかへ出かけたようです。

 私はひとりでこたつに寝転び、ぼーっとしていました。
 おやつのお饅頭を美味しくいただき、お茶をのんでしまうと、
 もう、することはありません。

 昨日と同じように、11時半になるのを待って、車で出かけました。

 今日のお昼は、お蕎麦と決めていました。
 昨日、福島駅前のドトールで、ネットを調べて見つけたお店です。
 「胡々里庵」といいまして、ぬる湯温泉の割と近くにありました。
 温泉から、うねうねと細い山道を下りて、すぐのところです。

 途中、観音さんのお堂に寄ってお参りし、

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 着きました、胡々里庵です。

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 ちょうどお昼時だったので、なかなかの混み具合。
 しばらく待ってからカウンター席へ案内されました。

 メニューはこんな感じです。どれもおいしそう。

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 しばらく悩んだ後に頼んだのは、
 「きざみ鳥肉つけせいろ」(そば大盛り)

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 みずみずしいお蕎麦です。
 そしてつゆは、蓮根のシャキシャキした食感と、じっくりとした鳥の旨味。
 とても美味しかったです。ごちそうさま。

 

 食事の後は、また昨日と同じコースです。
 駅前のヨーカドーに車を停め、
 ドトールでネットを見て時間をつぶしました。

 

 さっきお蕎麦屋さんのロビーで、高湯温泉の広告が目についたので、

 さっそく調べてみました。

    共同浴場あったか湯|【公式】ありのままの温泉 高湯温泉

 

 なかなかよさそうですね。

 明日の朝、旅館をチェックアウトしたら、高湯温泉に立ち寄り湯して帰ろうかな。

 温泉のはしごなんて、贅沢じゃないか。

 なんて思いました。

 (でも次の日はすごい雨になってしまい、結局行きませんでしたが…)

 

 さて。そんな風にドトールで時間をつぶしまして。

 3時半頃に旅館「二階堂」へと戻ったのですが。

 旅館へと向かう、その山道で、
 思いがけない出会いがありました。

 うねうねと続く急カーブを登っている途中、
 あれ?何かいるぞ、
 と気づいて、車を停めました。

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 なんと、おサルさんです。

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 野生猿の群れが、ゆうゆうと道を歩いているのです。
 驚きました。
 いやー、まさかこんな出会いがあるとは。

 襲ってきたりしたら危ないので、窓を閉めて、
 ゆっくりと車を走らせます。
 すみませんね〜、ちょっと通らせてもらいますよ。

 しょーがねーなー、さっさと通れよ、みたいな感じで、
 お猿さんたちは、道を開けてくれました。
 なかなか貴重な体験でした。