ぼっこメモ

メモですから、ほんと。メモです。

緑色の偶然

 

先週のこと。

保江邦夫先生の「宇宙学」講座を聴きに行きました。

 

その日、私は会場を間違えてしまい、ちょっと遅れて到着しまして。

すでに保江先生の声と、みんなの笑い声が響く教室に、すっと入り。

受付を済ませて、空いている席にささっと座って、前を見ると。

保江先生が緑のTシャツを着て講義をしていました。

 

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そしてふと見ると、講座を主催しているHOLOSの渡辺先生が、

やはり緑の服を着て、教室の横に立っていました。

 

はてと気づくと、私の前の席に座っていた男性も、緑のTシャツを着ており。

更に、最前列の席にも、緑の服の女性がおひとり。

そしてそして、ぐるりと見回すと、教室の右手の席にも、

緑の服の方がいらっしゃいました。

 

なんだか今日は、やけに緑が多い日だな。緑に囲まれているな。

なんて思いながら講義を聞いているうちに。

あ、そういえば、と思い出したことがあります。

 

これも緑色にまつわる出来事なのですが。

へえ〜こんな偶然ってあるんだ、

と、すごく驚いたことが、ちょっと前にあったのです。

 

というわけで。

まずは、この写真をみてください。

 

これはずっと前に、スコットランドのホテルで撮った写真です。

そのホテルは、玄関を入ると、階段の下に小さな机がありまして。

宿帳のようなノートが広げられていました。

 

机の上には、ペン立てが置かれて。

電気スタンドが、鮮やかな緑の光を照らしていました。

 

私はそのホテルの、二階の部屋に泊まっていたのですが。

しっくりと落ち着いた、木の手すりの階段を下りて、

途中の踊り場から下のフロアを見ますと、

電気スタンドの緑の光が、玄関フロアの暗がりを

ぽわんと照らして、なんだかきれいだったのです。

 

ああ、きれいな光だな。

そう思いながら、この写真を撮りました。

もうずっと昔、2003年のことです。

 

それでですね。

今年、6月の終わりに、山形へ行った時の事。

「旧長井小学校校舎」を見に行ったのです。

 

ご存知でしょうか、旧長井小学校。

古い昔の木造校舎をリノベーションした施設です。

 

何を隠そう、私はぎりぎり、木造校舎で学んだ経験がある世代でして。

確か小学校3年生の時に、当時学んでいた木造校舎が取り壊されたのでした。

 

だから、長〜い木の廊下を雑巾がけした事やら、

階段の木の手すりを、つるーっと滑って遊んだことなど、

なんとなく、少年時代の思い出として記憶に残っているのです。

そんな私にとって、旧長井小学校は、とてもノスタルジックな空間でした。

 

廊下や教室を見て回りながら、

そうそう、こんな感じだったなーと。昔の思い出に浸り。

 

やっぱり木っていいよな、なんて思いながら、

じっくりと校舎を見て回りました。

 

そして、校舎の2階から1階へ降りようとした時のことです。

階段の踊り場で、ふと、私は立ち止まりました。

 

この景色は見た事がある…。

と思ったのです。

 

これです。

 

木の階段の下に置かれた、小さな机。

広げられたノートと、傍のペン立て。

そして右側から照らす、緑の電気スタンド。

 

どこで見た景色なのか、思い出すのに少し時間がかかりましたが。

立ち止まって、じーっと見ているうちに、わかりました。

 

ああ、あそこだ。

スコットランドのホテルじゃないか、と。

 

私は階段を降りて、机のそばへ行ってみました。

 

 

小さな机に、広げられたノート。

「みんなのれんらくちょう」と書かれています。

きっとここを訪れた方が、思い出を書き込むノートなのでしょう。

そのためのペンも立っています。

 

そして、右側から全体をやわらかく照らす、スタンドの緑の光。

どう見ても、あのホテルと同じ組み合わせです。

 

あまりにも、あまりにも、

19年前に見た光景と、ぴったりおなじ組み合わせなのです。

 

これは一体、どういうことなんだろう…。

あまりの偶然に、なんだか頭がくらくらしました。

 

眩暈にも似た感覚を感じながら、私はその校舎を後にしまして。

次の目的地へ向かう車の中で、ハンドルを握りながら、

帰ったらすぐに、2003年に撮ったスコットランドの写真を調べて、

確かめなければ、と思っていました。

 

なにしろ、19年前のことですからね。

もしかしたら、単なる自分の記憶違いかもしれない。

当時の写真を探して、ちゃんと確かめなくては。

そう思っていたのです。

 

そう思っていたのですが。

山形の後、福島をあちこち回って、次の週に帰る頃には、

もうその事を、すっかり忘れてしまいまして。

ずっとそのままになっていたのでした。

 

それが先日、宇宙学講座で、思いがけず緑色の服に囲まれて。

なんだかやけに緑が多い日だなあ…なんて思っているうちに、

あ、そういえば!と思い出したわけです。

 

そうだそうだ、昔スコットランドで撮った写真を調べて、

自分の記憶が合っているか確かめなくては、と。

 

それで今回、2003年の撮影データを引っ張り出して、

探し出したのが、先ほどの写真です。

 

こうして、あらためて較べてみると、

あまりにも似通った組み合わせに、驚くばかりです。

 

こういう偶然の一致というのは、

それ自体に、何か意味があるのでしょうかね。

 

よく、シンクロニシティ共時性)という言葉を聞きますが。

今回の場合、時間は一致していない訳です。

時間的には、ものすごく離れていて。(19年の歳月)

空間的にも、すごく離れた場所で。(スコットランドと山形)

でも、現れた事象は、あまりにも似通っている。

 

どうしてこんな事になったのかわからないけれど、

とにかく、こういう不思議な偶然の一致が、

世の中にはあるものなんだなあ、と。

あらためて感心したのでした。

 

という訳で、保江先生、渡辺先生はじめ、

この前の宇宙学講座に、緑色の服を着て来られた皆さんに、

御礼申し上げたいと思います。

 

おかげ様で、ちゃんとこの事を思い出して、

しっかり検証する事ができました。

 

ありがとうございました。