先月、南米のチリに行きまして。
そこで、ちょっと印象深い体験をしました。
今回訪れたのは、ラ・セレナという町。
チリの首都、サンチャゴから北へ、飛行機で1時間。
太平洋に面した、海沿いの小さな町です。
どうも私は、この『海沿いの小さな町』というのが好きで。
今回、なぜか行き先にラ・セレナが加わり、
そしてそれが海沿いの小さな町であることを知った瞬間から、
とても強くこの町に惹かれてしまいました。
そうか、私はこの、ラ・セレナに呼ばれたんだな。
だから今回、チリに行くことになったんだ。そう思いました。
ここへ行けば、何か素晴らしいものが待っているに違いない。
なぜかわからないけれど、そんな予感めいたものがありました。
そして、それはその通りだったのです。
ラ・セレナには、チリの首都サンチャゴから国内線に乗り、
ちょうど1時間のフライトです。
到着したのが、夕方の6時頃だったかな。
取引先が用意してくださった車に乗り込み、ホテルへ向かいます。
いつもは町の中心部のホテルを取るそうなのですが、
今回はたまたまそこが満室で、海沿いのホテルになったそうで。
もう何と言うか、海の好きな私にとっては、願ったり叶ったり、という感じです。
やはり今回、私はこの町に呼ばれ、ここの海に呼ばれて来たのだな。
そう強く感じました。
ラ・セレナというのは、チリの中でもリゾート地として有名なところなのだそうで。
毎年、夏には多くの観光客で賑わうのだそうです。
でも、今は8月。南半球のチリでは、真冬です。観光客はほとんどいません。
この、『季節外れのリゾート地』というのもまた、私にとってはたまらないポイントで。もう聞いただけで、わくわくしてしまうのです。
やがて車は、ラ・セレナの中心部に入り、ダウンタウンのようなところを抜けていきます。
この、ダウンタウンの町並みが、もう素晴らしいのです。
こぢんまりとした商店が立ち並び、細い路地や小さな坂道が連なり、たくさんの人々が歩いています。
学校があり、教会があり、日々の生活感にあふれた、本当に素朴な通り。
ちょっとした散歩や、町歩きにうってつけの、可愛らしい町並みです。
私は食い入るように窓の外を眺めながら、心の中では
「ここで降ろしてくれ〜〜」と叫んでいました。
この小さな町の中を、心ゆくまで歩いてみたい。
ぶらぶらと、気の向くままに散歩したい。
本当に、本当に、強くそう思いました。
でも、取引先の方が運転してくださっているので、そんなわがままを言うわけにもいきません。
私はただただ、窓の外の可愛らしい景色を眺めながら、ぐっとこらえていました。
これはダウンタウンを抜けて、もう少し賑やかな繁華街に出たところで撮った写真です。
女子高生の服装が、まるで日本のようです。面白いですね。
でも本当は、ダウンタウンで写真を撮りたかった!
やがて車はホテルに着き、無事にチェックインを済ませました。
時刻は夕暮れ。ちょうど、水平線の向こうに日が沈んだところです。
部屋に荷物をおろした私は、とるものもとりあえず、カメラだけ持って、海へと出かけました。