ぼっこメモ

メモですから、ほんと。メモです。

福島 ぬる湯温泉 旅館二階堂(3日目)茶トラ先輩

 

 1時間ほど、サカモトさんとあれこれ話しながらぬる湯に浸かりまして。

 充実した感じで、部屋に戻りました。

 

 やっぱり、のんびりお湯に浸かりながら、話をするのはいいですね。

 私も、カトウくんや他の人に、話しかけたほうがよかったのかなあ。

 でも、やっぱり自分から話しかけるのって、少し気がひけるんだよなあ。

 

 そんな風に思いながら廊下を歩き、部屋に戻りますと、

 布団の上に、茶トラがいました。

 

 

 夕方、黒が寝ていたのと同じ場所に、同じ格好で。

 おかえり、と言ってくれているようです。

 

 でも、すぐに眠そうに目を閉じて、

 眠り猫になってしまいました。

 

 

 私はこたつに入って、茶トラの寝顔をちらちら眺めつつ、

 テレビを見ました。

 

 ニュースを見て、CMを見て、

 合間合間に、布団の茶トラを見て。

 ゆったりした時間が流れていきます。

 

 考えてみると、この部屋は、というかこの旅館は、

 ずっと前から、この猫たちのものなんですよね。

 黒猫も、茶トラも、きっと生まれた時から、

 ずっと、この旅館にいるわけで。

 

 私たち湯治客は、その猫たちのお宅に、

 ほんのいっとき、お邪魔させていただいているわけです。

 だから、黒も茶トラも、先輩として大切にしなければ。

 そんな風に思ったのでした。

 

 えーと、で、茶トラ先輩。

 報道ステーションも終わったので、そろそろ寝たいんですが。

 

 茶トラは布団の上で、私のほうを見ました。

 むむ、なんだって?と言っているようです。

 

 

 あのー、すみませんが、そろそろ寝たいので、

 そこをどいて貰えませんか?

 

 茶トラは、

 何を言ってるのかわからんなー、

 という表情です。

 

 

 あのですね、その布団、私が寝たいので。

 できれば、こたつに移っていただければと。

 

 ・・・・・

 


 そんな風にして、茶トラとの会話(?)が続き、

 最終日の夜は更けてゆくのでした。